大変に内容の濃かった3時間のお話会!
3月28日、プラザイースト映像シアターにてベートーヴェンのお話会が開催されました。
昨年はベートーヴェン250年生誕祭でしたが、コロナ禍の為あまり多くの演奏会も行われず盛り上がりませんでした。でも、私たちの教室では生徒さんたちが地道にじっくりとベートーヴェンの作品に取り組みました。
また、音楽史の谷萩久美先生のベートーヴェンの講義とみんなの演奏のコラボレーションが実現し、今までのお話会や普通の発表会とはまた違った、同じ作曲家の生涯や作風、時代背景を学びながら自らも演奏し、他の人の演奏も聴くという充実した時間を共有しました。
ベートーヴェンに近づく!
谷萩先生のお話では‥ボンやウィーンで若い頃のベートーヴェンがピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、オルガン、作曲を勉強し、文学や思想も学んでいた‥25歳位までその熱心な勉強は続いたそうです。
対位法の勉強がすざまじかったらしい!事を知り、やはり天才は才能だけではないのだ‥と感銘を受けました。
30歳位から耳の病で苦しみ、苦難の音楽人生でしたが、前期、中期、後期と進化していく作風の解説を聞いていくと、ベートーヴェンの音楽への限りない情熱を感じ、圧倒されました。
作風の変化を体感!
ベートーヴェンの作風の変化をピアノ曲、特に32曲(3つの選帝侯ソナタを入れると35曲)においてもあらゆる箇所でその作風の変化を見ることができ、それぞれ全楽章を演奏してくれた生徒さんたちの音の中にもそれを体感することができました。
また、谷萩先生のお話はとてもわかりやすく、その時期の変化のきっかけになる人物であったり、出来事であったり‥を生徒さんたちの演奏する曲に合わせて沢山の文献の中から厳選して伝えてくださいました。
演奏を聴きながら、難聴以外のことにもベートーヴェンが悩み苦しんだ事、また新しい分野に挑んでいった事、晩年の作品の中にすべてを超越した境地に触れる事ができ、感銘を受けました。
次回の開催を楽しみに
普段のレッスンでは、曲の捉え方や弾き方に終始して、なかなか作曲家を知ろうというところまではいきません。
でも、本当は何よりもまず最初に曲を作った人の事を知り感じていくことが優先されていくべきだと思います。
大切な事を教えてくれる「お話会」をこれからも定期的に続けていきたいと思っています。
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