作曲家の譜面 〜自筆譜〜

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プラネッツピアノ教室代表の井出です。

なかなかプラネッツピアノコンサート(8月4日に行われた発表会)の報告ができないでいますが…近々またご報告させていただきたいと思っています。

今回は個人的なお話となってしまうのですが、作曲家の譜面〜自筆譜ということについて少しお話させてください。

友達の作品が届きました。

大学時代の同期の友人(素晴らしいピアニストであり、母校の講師もされている)から楽譜が届きました。 

  ヴァイオリンとピアノのための曲で、ご本人のリサイタルでヴァイオリニストの奥様と一緒にアンコールとして弾かれたもの。「夏の思い出」などの夏の歌曲に、とっても素敵なハーモニーがつけられていてるメドレーです。美しくて、親しみやすい中にもキラッとセンスが光る曲で、とても良かったので、お願いして楽譜を送ってもらいました。

コンサートで弾きたい!

  来年のヴァイオリンとピアノのコンサートのプログラムをヴァイオリニスト(やはり同級生)と一緒に考えている時、この曲の話題になりました。「アンコールとかじゃなくて、ちゃんとプログラムの中に入れてみよう」ということになりました。(この曲については、また後日ちゃんとご本人の承諾を得てからお名前と曲名を公表しますね。)

  彼の楽譜に「手書きで見にくくてごめん!」なんて手紙が添えられていました。

  いえいえ見にくいなんてとんでもない、自筆譜はとても素晴らしいんです!作った人の色々なアイディア、長い時間をかけて生まれたことや、音にするまでの迷いなどのようなものも伝わってきて、本当に出来上がったこの曲を大切にしたい!という気持ちになります。

  

ついでに大作曲家の自筆譜も…

  何か急に家にある大作曲家達の自筆譜が見たくなり、引っ張り出してみました。

これはハンガリーの作曲家、バルトークのソナタです。昨年バルトーク作品だけのリサイタルをしたんですが、その準備に取り掛かるときに購入しました。結構値段が高かったです…。

でも、これを見るまでは、普通の譜面から理路整然としたある種の冷たさみたいなものを感じていたんですが、五線からはみ出して書いていたり、たくさんの書き直し、他の作品の一部が書かれたりしていて、その後消されたりとか、めちゃめちゃ人間的なバルトークに出会えて嬉しかったんです。

  すごく綺麗な絵のようなものもあります。モーツァルトは早書きだったことで有名ですが、もう、頭の中にすっかり音楽が出来上がっていたのかなあ。

  尊敬する三善晃先生のものは、先生から直接いただいた貴重な自筆譜です。

  これは演奏がとても難しかったので練習が大変でした。先生の筆跡を見ていると気が引き締まります。

  自筆譜は、作曲家が書いている現場をちょっとのぞかせてもらったようなワクワク感があります。いつもはとても遠くにいる天才達も、少しだけ近くに来てくれるような感じがします。

  

  

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