プラネッツ・ピアノコンサート⑤

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コンサートの休憩後は高校生、大学生、大人の方々の演奏です。様々な立場で音楽に真摯にむかっていることがわかり、感動しました。「時間は作るもの」という言葉を思い出しました。

3人の専門を目指す人たち

♪チェロのOさんは大学4年生。今年は勉強に加えて教職課程の実習や卒業論文を抱えながら音大にもチェロや室内楽のレッスンを受けに通って忙しそうでしたが、来年度から音大大学院生として落ち着いて音楽を専門に勉強したいそうです。

間もなく行われるリサイタルや受験のための長いプログラムを弾きました。長い時間を静かに集中して聴いてくださっている会場のお客様もすごいと思いました。本番にまさる練習はありません。聴いてくださるということは、とても大変ありがたいことだと思います。

ポッパー:エチュード第19番  シューマン:幻想小曲集  ショスタコーヴィチ:チェロソナタop.40






♪音楽高校3年生のMさん、この方は私たちの教室の生徒さんではないのですが、昨年に続き今年も参加してくれました。とても美しい音色をもっている方で、今年は音大の受験のためもあるのでしょう、この時期から完成度高く丁寧に仕上がっていました。

Mさんの先生は、私の大学の同僚の先生です。この日は、ご主人とお嬢さん(コンサートの最後の方でヴァイオリンを弾いてくれました)と一緒に聴きに来てくださいました。

他の先生の生徒さんの演奏を聴くのは、大変勉強になります。色々気づくことが多いです。

バッハ:平均率ピアノ曲集第2巻第7番 ショパン:エチュードop.25-1
フォーレ:ノクターン第2番

♪昨年度まで、私たちの教室でピアノと聴音ソルフェージュ、楽典を勉強していたIさんは、今年音楽学を学ぶことを決心し、受験を控えています。

学問としての音楽を学ぶことは、とても素晴らしいことですし、深く膨大な勉強量が必要です。そして、楽器の演奏も大変役に立つと思いますので、ピアノも頑張っていって欲しいですね。また、音楽の勉強は意外に体力が要るんです。丈夫な身体を作っていくいく事も大切ですよね。

モーツァルト:ソナタKV545第一楽章







大人の方々の素晴らしいピアノ!

♪Hさんは、お仕事のかたわらピアノもしっかりと学ばれ、この私たちのコンサートにも毎年出演しています。昨年までずっと長い間、プログラムを読み上げるアナウンスもしてくださっていました。

Hさんが企画されている小学校のチャレンジ・スクールに毎年呼んでいただいて、ピアノを弾いたり、子供たちの連弾を聴いたりしています。また、今年度のピアノのチャレンジ・スクールもまもなく開催されるので、楽しみです。子供たちをとても大切にしていて、音楽に親しんでもらおうといつも工夫されているHさんの活動は素晴らしいと思います。

ショパン:華麗なる大ワルツop.18






♪ご自分のお教室を持っていらして、ピアノやリトミックを教えていらっしゃるTさんは、大変勉強熱心で、しかもとても謙虚な方です。

レッスンでは、お教えするというよりは、何か伝えたい事が私の中から「ひき出されていく」という言い方が正しいような気がします。

昨年のベートーヴェンのワルトシュタインのソナタもかなり綿密に練習されたと思いますし、今回のバッハも、一つ一つのアーティキュレーション、装飾音、舞曲のリズムなど細かく取り組んで仕上げました。とてもいい演奏だったと思います。

バッハ:フランス組曲第5番








♪ご主人と息のあった連弾を聴かせてくださったJさん、ソロの曲も大曲です。お勤めもされているのに、いったいいつ練習するの❔❔といつも思ってしまいます。

昨年もそうでしたが、コンサート直前のレッスンでやった事が、本番にしっかりと反映できているのはすごいと思いました。

連弾の時にご紹介したJさんたちの息子さんもピアノやオーボエを習っていて、お宅にはスタインウェイのピアノもお持ちとか。Jさんのまろやかなタッチは、そのような音楽的な環境からも作られるのかもしれません。

ショパン:幻想ポロネーズop.61





♪ご主人のSさんは、長野県のご出身で、小学生の頃長野県のコンクールで優勝した事があるほどの達者な腕前の持ち主です。

その後勉強が忙しくなり、ピアノはやめてしまったことを後悔なさっていて、男の子たちには、ピアノをやめないように、自ら舞台に立ち、ピアノを続けることの素晴らしさを伝えていらっしゃるのだそうです。(なんて素敵!!)

この日も華麗ななスケルツォを披露してくれました。とても素晴らしかったです。

ショパン:スケルツォ第2番op.31

次回、最終回では、教室最高齢94歳の生徒さんや、大学の卒業生のお二人のことを、エピソードを交えてご紹介します。少し長くなってしまうかも…。

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